抽出とは?具体例をもとに原理の解説

化学オンライン講義

抽出とは溶媒によって溶けやすさが違うことを利用して分離する方法です。本記事では「抽出」の原理と方法を、ヨウ素溶液やコーヒーなど4つの具体例をもとに解説します。解説担当は、灘・甲陽在籍生100名を超え、東大京大国公立医学部合格者を多数輩出する学習塾「スタディ・コラボ」の化学科講師です。

 抽出とは

抽出とは溶媒によって溶解度が違うことを利用して分離する方法です。

抽出に用いる溶媒は、分離させたい物質のみをよく溶かしそれ以外の物質はできる限り溶かさないものを選択します。

具体例1

臭素は水よりもベンゼン(油)に溶けやすい性質をもっており、臭素水にベンゼンを加えると、ベンゼンと水層の2層に分かれます。これを良く振り混ぜると、べンゼンのほうに臭素が移動します。ここで、水層とベンゼンを分離すれば、臭素を取り出すことができます。

具体例2

コーヒーは、コーヒー豆に含まれる成分のうち、「味・香り」の成分を熱水に抽出したものです。ちなみに、コーヒーを抽出した後のコーヒー豆がフィルターの上に残るので、ろ過も同時に行なっていると考えられます。

まとめ

灘・甲陽在籍生100名を超え、東大京大国公立医学部合格者を多数輩出する学習塾「スタディ・コラボ」の化学科講師より受験生が迷う分離法より抽出の原理を具体例をもとに解説しました。しっかりと覚えておきましょう。