イオン結合の仕組み、イオン結合と共有結合の違い、組成式と分子式の違いを具体的かつ丁寧に解説します。解説担当は、灘・甲陽在籍生100名を超え、東大京大国公立医学部合格者を多数輩出する学習塾「スタディ・コラボ」の化学科講師です。
イオン結合とは
陽イオンと陰イオンとの間に働く静電気力による結合をイオン結合といいます。
金属原子と非金属原子が結合するときに生じ、例外として、アンモニウムイオンNH4+を含むときは非金属原子のみで構成されていてもイオン結合です。
結合の仕組み
陽イオンと陰イオンはプラスとマイナスなので、お互いに引き合います。この静電気的な引力をクーロン力といい、このクーロン力で結びついた結合がイオン結合です。
陽イオン
単原子イオン … 金属元素(Na+,Ca2+など)
多原子イオン … NH4+のみ
陰イオン
単原子イオン … 非金属元素(Clー,O2ーなど)
多原子イオン … NH4+以外(SO42ー,OHーなど)
例えば、NaClやMgO,K2SO4など金属元素と非金属元素が組み合わさってできたものがイオン結合性の物質ということです。
イオン結合と共有結合の違い
上の図からわかるとおり、
イオン結合は、プラスとマイナスの間で生じるクーロン力によって作られており、陽イオンと陰イオンがある限り際限なく結合し続けます。
それに対し、共有結合はお互いが持つ電子を出し合うことで結合を作っており、電子の数には制限があるため、ひとつのかたまり(=分子)が形成されます。
ただし、共有結合の結晶は例外です。
まとめ
灘・甲陽在籍生100名を超え、東大京大国公立医学部合格者を多数輩出する学習塾「スタディ・コラボ」の化学科講師よりイオン結合の仕組みを具体例を交えながら図で詳しく解説しました。しっかりと覚えておきましょう。